2024/6/6
【離職に悩む人事必見】8年目までの若手ITエンジニアの転職意識を低減する3つの方法
近年のIT産業の発展に伴ってITエンジニアの需要は高まっています。そんな中、採用した若手ITエンジニアが離職することは非常に痛手ですよね。今回参考にした研究よると、31 歳以下と 32 歳以上とでは「転職希望意識」に影響を及ぼす要因に違いがあることが分かっています。そこで今回は、8年目までを若手と定義し、なぜ若手エンジニアが転職したいと思うのか原因とその予防策を3つ紹介してきます。
※今回は各種分類用語として、以下の文献を多く参考にしています。興味のある方はそちらもご覧ください。参照論文 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjasmin/29/1/29_290102/_pdf/-char/ja
転職理由分類
まず初めに、転職に至る主な理由を分解してみましょう。
転職には自発的なケースと解雇など、せざるを得ない非自発的なケースがあります。そして自発的な要因は個人的理由と、仕事関連の理由に2分化されます。さらに仕事関連の理由の中でもプッシュ要因とプル要因に分かれます。プッシュ要因というのは現職に対する不満が起因で転職を後押ししてしまう要因のことを指します。一方でプル要因とは組織外に現職よりもいい機会があり、それに引かれて転職する要因を指します。結論からいうと、ITエンジニアはプッシュ要因で転職するケースが多いとされています。そのプッシュ要因である現職の不満から組織を構成する要因について見ていきましょう。
転職意識が芽生えるまでのプロセス
転職意識を生む先行条件は3つあるとされています。まず初めにプッシュ要因である「組織要因」です。組織要因とは、メンバーの行動パターンや価値観、経営スタイルなどがあげられます。次に若手社員が日々の職務で特に認識しやすい、人材育成である「能力開発のチャンス」です。最後にIT エンジニアは技術革新に伴うシステムの複雑化に対応するため、常に習得する必要に迫られていることから「個人のスキル」があげられます。
まとめると「組織要因」「能力開発のチャンス」「個人スキル」3つの状況や有無が転職意識を芽生えさせるきっかけとなります。
職希望意識は「仕事の捉え方」が影響している
先行条件に加えて、「仕事に対する捉え方」という心理的要因が転職希望意識に影響するとされています。その「仕事に対する捉え方」とは、以下の 3 つです。
①生活の糧を稼ぐ手段としての仕事②キャリアとしての仕事(より高い仕事へと移る過程)③天職としての仕事(人生の重要な一 部分)転職希望意識に最も影響を及ぼす心理的要因は「天職としての仕事」だと研究より分かっています。
つまり仕事を「天職」として捉えることができず、また同僚の転職が特に珍しくない場合、若手は「転職希望意識」を持つ傾向が高くなるようです。
仕事を天職として見なす人は人生と仕事への満足度が最も高いとされています。そのため若手の離職を防止するには、自分の仕事の「価値」 と「意義」を見いだしている状態作りが必要とされるのです。
結果から分かることとしては、以下の2つです。・仕事を天職として捉えている若手は転職希望意識を持つ傾向が低い・仕事を天職として捉えていない、かつ同僚が転職していく職場環境下では転職希望意識を強く感じる
また「天職」が転職希望意識 に影響することは若手(31 歳以下)特有の 傾向であり中堅(32 歳以上)には当てはまりません。中堅の場合、自分の現在の仕事について「現在の処遇では生活するのが厳しい」「将来のキャリアの発達の見込みがない」と感じ、,また同僚の転職が多い職場環境である場合は転職希望意識を抱く傾向があります。
上司からのフィードバックで転職意識を低減させる
仕事の捉え方によって転職希望意識の芽生え方に影響がでるため、いかに「天職」として仕事を捉えてもらえるかが重要となってきます。研究によると「個人のスキル」の「遂行能力」「能力開発のチャンス」の「上司からの フィードバック」が「天職としての仕事」に 対する意識に有意に正の影響を及ぼすことが分かっています。とくに若手社員は上司からのフィードバックが最も影響を与えるとされています。
つまり、企業定着につなげるためには次の2つが重要ということです。・若手にはこまめなフィードバックを欠かさない!・中堅には遂行能力を身に付ける環境提供、仕事配分を行う!
転職希望意識を低減させる3つのポイント
転職希望意識を低減させるには社員に「天職としての仕事」と捉えてもらうことが鍵となります。そのためには、どのように「個人のスキル」を伸ばせられるのか「能力開発のチャンス」を提供できるのかを意識して採用・育成に取り組んでいく必要があります。この記事が離職予防策に少しでもお役に立てると幸いです。
受け入れる準備ができたら、いざ採用ですが、そもそも優秀なIT人材の獲得が難しいと感じられている場合は専門のエージェントやマッチングプラットフォームを活用するのがおすすめです。GitTapでも外国人に特化したプラットフォームを提供しています。
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