2023/7/7
日本のエンジニアが海外で働くことのリスクは?メリットと合わせて解説
海外で働くエンジニアが増えていますが、日本のエンジニアが海外で働くことにはいくつかのリスクがあります。しかし、リスクだけでなく海外で働くメリットがあるのも確かです。海外で働くメリットとリスクを知り、グローバルに活躍できるエンジニアとして成長する確実な道を進みましょう。
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海外を目指すエンジニアが増えている背景
日本のエンジニアが海外での就労を目指すケースが増えています。一般的には海外で働くことで自分の成長につながることや語学力を活かしたいといった背景がありますが、エンジニア職の場合は違った理由もあるようです。次の項目では、日本のITエンジニアが海外で就労しようとする詳しい理由を詳しく解説します。
参考:「海外での勤務」について(2013年版)/ミドルの転職
日本のエンジニアが海外進出している理由
日本人エンジニアの海外進出が増えている理由には、以下の5つが挙げられます。
- 日本におけるエンジニアの地位が高くない
- 日本の仕事観がエンジニアに合わない
- 日本の雇用制度がエンジニアに合わない
- 海外でエンジニアが求められている
- 海外のほうがエンジニアの年収が高い
日本におけるエンジニアの地位が高くない
IT化が進んだ現代ではITエンジニアの地位が高いように思われますが、日本ではエンジニアよりも企画や営業職の地位が高いと考えられている傾向が強いです。一方でアメリカなどでは、技術に投資をし企業や社会を発展させようとする意識があるため、ほかの職種よりもエンジニアの地位が高いです。テクノロジーに対する意識の違いが、日本とアメリカにおけるエンジニアの待遇の違いに現れています。
参考:日本のエンジニアは軽視されている?7つの理由と価値を上げる方法を解説/Acrovision
日本の仕事観がエンジニアに合わない
日本では、就業時間を守ったり協調性を発揮したりチーム一丸となって仕事を進める集団主義文化があります。一方で海外は業務を実行することに重点を置き、就業開始や終了時間に大きなこだわりはありません。
さらに、日本では残業や職場の人との飲み会があるなど勤務時間外に仕事に関係する時間を過ごすこともありますが、海外ではプライベートな理由で仕事を休むことも普通です。エンジニアには柔軟な働き方を求める人やプライベートな時間を重視したい人が多いため、日本ではなく海外の労働環境がマッチしているかもしれません。
参考:日本と海外の違いとは?エンジニアの働き方や仕事観、職場環境の比較まとめ[グローバルエンジニア2]/Fellowship
日本の雇用制度がエンジニアに合わない
日本の多くの企業では、年功序列の雇用制度によりひとつの企業に長く働くことで給与アップや待遇アップをしていくのが一般的です。エンジニアは知識や技術を習得することでスキルアップや能力アップを図れますが、日本ではいくら成果を出したとしても給与や待遇に反映されにくい仕組みです。
一方で、海外のエンジニアは成果を上げれば待遇もアップする実力主義の中で働くことができます。そのため、優秀なエンジニアは日本の雇用制度よりも、海外の雇用制度を求めて海外進出をします。
参考:海外の人事評価制度の特徴、日本と何が違う?/あしたの人事
海外でエンジニアが求められている
海外エンジニアの需要は増加傾向にあり、特に、フィリピン、ベトナム、シンガポール、インドなどの東南アジア、南アジア地域では、IT化や技術開発が急速に進みITエンジニアの採用数が急増しています。
そのため、優秀なエンジニアは高待遇・高給与で囲い込みをされています。日本にいるよりも、海外に進出したほうが働く場の選択肢が広がり、しかも高待遇なことが、多くのエンジニアが海外を目指す理由です。
参考:エンジニアが海外転職する3つの方法!メリット・デメリットや注意点を解説!/Leverages Career Mexico
海外のほうがエンジニアの年収が高い
アメリカやヨーロッパ諸国、イスラエルなどのIT先進国では、日本よりもITエンジニアの給料水準が高い傾向にあり、特にアメリカでは優秀なITエンジニアの給与水準は日本の2倍以上と言われます。さらに海外企業には実力主義の環境があるため、成果を上げるエンジニアは若くして高額の報酬を得るチャンスもあります。優秀なエンジニアであれば、海外で働いたほうが成果に見合った報酬を得られるチャンスが多いです。
参考:海外と日本のエンジニアの平均年収の違いとは?労働環境の差も解説/CAREER CHANGE ACADEMY
日本のエンジニアが海外で働くことのリスクとは?
海外で働くエンジニアにはメリットがある一方でリスクもあります。日本のエンジニアが海外で働くリスクは、以下の5つです。
- 日本人が海外で働くリスク①|解雇リスクが日本より高い
- 日本人が海外で働くリスク②|実力主義の中で戦わないといけない
- 日本人が海外で働くリスク③|言語や文化の壁がある
- 日本人が海外で働くリスク④|治安や衛生面に不安がある
- 日本人が海外で働くリスク⑤|就労ビザを取得しないといけない
日本人が海外で働くリスク①|解雇リスクが日本より高い
海外では実績を出せば若くして高い年収や高待遇を獲得できるチャンスがある一方で、実績が出せない場合に解雇されてしまうリスクもあります。日本では年功序列のシステムや雇われる側の権利が守られているため、たとえ実績を出せなかったとしても大きな問題を起こさない限りは解雇されるケースは稀です。しかし、海外の企業では業績不振によって従業員が解雇されるケースが日本よりも多いため、職を失うリスクが高いことを意識し海外での就労に挑戦しましょう。
参考:日系企業と外資系企業の違いを給与、社風、ワークスタイルの観点から比較/Career TANQ
日本人が海外で働くリスク②|実力主義の中で戦わないといけない
海外の企業は実力主義のため、年長者よりも就労期間が短くてもマネージャーに昇格したりする一方、同じ企業に長く努めていたとしても成績が振るわず解雇されたりするリスクがあります。海外で働く場合には、厳しい実力主義の中で戦う覚悟を持ち、成績が振るわない場合には自分で責任を取る覚悟を持って望まなければいけません。
参考:実力主義で認められるチャンス?そもそも外資系とは?/ハタラクティブ
日本人が海外で働くリスク③|言語や文化の壁がある
海外で就労する以上、英語や現地の言葉を使う機会は避けれられません。自分の母国語ではない言語で仕事をせねばならないことはハードルが高いリスクを覚悟しておきましょう。さらに、言語だけでなく日本では通用していた常識が海外では全く通用しない場合があります。日本の「当たり前」は海外の当たり前ではないことを理解し、環境に順応していく努力が必要です。
参考:【前編】赴任前に知っておきたい異文化対処法/海外赴任LAB
日本人が海外で働くリスク④|治安や衛生面に不安がある
日本は世界の中でも治安が良い国として知られています。しかし、海外で働くと就業する国や地域によっては夜に出歩くことが難しくなり、スリなどの犯罪に気をつけないといけません。衛生面でも日本は清潔な国ですが、海外では同じような水準の衛生環境がないかもしれないリスクも十分に理解しておきましょう。
日本人が海外で働くリスク⑤|就労ビザを取得しないといけない
海外で働くためには、就業ビザの取得が必須です。ビザがない就労は違法のため、必ずビザがもらえる就職先を探しましょう。就労ビザの状況や、取得方法は就労先の政府が情報発信をしてくれています。国によって就労ビザを取得しやすいケースや取得しにくいケースがあるため、就労先の国選びにはビザの取りやすさも重要です。日本で働くよりも手続きが複雑なのも、海外で働くリスクの一つです。
参考:海外移住でビザが取りやすい国はどこ?ビザの種類や費用を解説/RENOSY Thailand
グローバル環境で活躍したい日本人エンジニアが海外で働くメリット
海外で働くにはリスクがある一方で、グローバル環境でキャリアを積みたいと考えている日本のエンジニアにとって海外で働くことはメリットもあります。日本人エンジニアが海外で働くメリットは以下のとおりです。
- 日本人が海外で働くメリット①|高い収入を得られる
- 日本人が海外で働くメリット②|スキルを磨ける
- 日本人が海外で働くメリット③|仕事やプライベートへの価値観が変わる
- 日本人が海外で働くメリット④|グローバルな人材になれる
- 日本人が海外で働くメリット⑤|リスペクトされる
- 日本人が海外で働くメリット⑥|現地の言葉を学べる
- 日本人が海外で働くメリット⑦|日本のスキルをそのまま活かせる
- 日本人が海外で働くメリット⑧|海外の文化へ直に触れられる
それぞれの詳しい内容を見ていきましょう。
日本人が海外で働くメリット①|高い収入を得られる
海外進出を目指すエンジニアが増えている理由の通り、日本で働くよりも海外で働くエンジニアのほうが高い収入を得やすいです。特に優秀なエンジニアは、若くして高収入・高待遇を得られるチャンスが多いため、スキルがあれば海外進出を検討しましょう。
参考:海外のITエンジニアの年収相場|世界で働くエンジニアの給与を紹介/コエテコcampus
日本人が海外で働くメリット②|スキルを磨ける
実力主義が根強い海外の労働環境では、レベルの高いエンジニアたちの中で切磋琢磨し自分のスキルを高めることができます。自分の努力次第で役職や給与をアップさせていける環境が準備されているため、スキルアップのためのモチベーションも保ちやすいです。
日本人が海外で働くメリット③|仕事やプライベートへの価値観が日本と異なる
海外では、仕事とプライベートを分けて考える文化があります。家族のために会社を休んだり長期の休暇を取得したりと、日本よりも柔軟な働き方がしやすくなります。そのため、プライベートを大事にしながら仕事を続けられるのが海外勤務のメリットです。
参考:海外のワークライフバランスとは? 取り組みをもとに働き方について考える/さくマガ
日本人が海外で働くメリット④|グローバルな人材になれる
グローバルな人材になれることは、海外で働く魅力のひとつです。外国語を使用し異文化の中で働いた経験があると、日本に帰国したあともグローバルな人材として市場価値が高まります。海外で語学力や高い専門性、異文化コミュニケーションを学んでおくことで、日本に帰国後に外資系企業での就労ができたり、外国人エンジニアのマネジメント業務を任されたりと、仕事の幅も広がる可能性があります。
参考:エンジニアにとってのスキルアップの重要性とは?ポイントと取り組み方も解説/35ish
日本人が海外で働くメリット⑤|リスペクトされる
エンジニア職は日本の労働環境よりも、海外のほうがリスペクトされる傾向が高いです。そのため、海外で働いたほうが会社や社会で立場上有利に働けるでしょう。営業や企画職に引けを取らないような活躍をしたいと考えるエンジニアは、海外の企業に就職するだけで待遇や立場の違いを感じるかもしれません。
日本人が海外で働くメリット⑥|現地の言葉を学べる
海外で就労することで、英語だけではなく働く現地の言葉が学べることもメリットです。英語ができる人材は日本でも見つかりますが、現地の言葉と英語ができればグローバル環境の中で活かせるスキルがひとつ増えるからです。現地のエンジニアと、現地の言語でやり取りすることで、英語だけではできないコミュニケーションが可能になります。日本に帰国後も、就労していた国出身のエンジニアと一緒に仕事をする際に、コミュニケーションを円滑にすることができるのがメリットです。
参考:海外転職をかなえるために押さえておきたいポイント|メリット、語学力、海外求人の給与相場などをご紹介/SHIFTASIA
日本人が海外で働くメリット⑦|日本のスキルをそのまま活かせる
エンジニアが使用するプログラミング言語は世界共通なので、言語の壁がなく日本で培ったスキルをそのまま活かすことができます。海外進出のために、新しいスキルを身につける必要がほとんどないのもメリットです。エンジニアは世界中に就職先があり、高待遇の求人があるのも海外進出がしやすい理由の一つです。
参考:未来に必要な世界共通の「言語」、コーディング/ヘイズジャパン
日本人が海外で働くメリット⑧|海外の文化へ直に触れられる
海外で働くと、日本にはない文化に直に触れられることもメリットの一つです。海外で働くことで異文化コミュニケーション力が鍛えられ、異なる文化や価値観を持つ人と一緒に働く力が身につきます。日本とは異なる文化や環境の中で生活することになるため、自分の持つ文化や価値観に気がついたり、見聞を広げたりするきっかけになります。
日本のエンジニアが海外で働く方法
海外で働くにはリスクがありますが、「やっぱりグローバル環境の海外で働きたい!」と考える人も多いでしょう。日本人エンジニアが海外で働く方法は、以下の3つです。
- 日系企業の海外支社で働く
- 海外の企業に転職する
- 日本にいながらフルリモートで海外企業に入社する
①日系企業の海外支社に転職する
グローバルに展開している日系企業の場合、海外にも支社を持っていることがあります。そのようなグローバル日系企業で働くことで、日系企業でグローバル環境の経験を積んだ上で海外進出にチャレンジすることができます。
海外の日系支社に働く人は日本企業風の企業文化や就業文化のトレーニングを受けていることも多いため、日本人の働き方や価値観に理解を示してくれるのも日系企業の海外支店に転職する魅力です。
参考:海外駐在員になるには?海外赴任したい方向けに元駐在員の僕が解説【海外勤務できる企業も紹介】/Travewriter
②海外の企業に転職する
日本につながりのない、海外の企業に転職することも可能です。ITエンジニアとして高いスキルがあり現地で働くために十分な語学力やコミュニケーション力を持っていれば、需要が高まっているエンジニアの海外就労先は見つかりやすいです。日系企業とは就労文化や昇進に必要な条件が変わるリスクがあることを理解しておき、その中で活躍してく必要があります。
参考:海外就職する6つの方法とおすすめの国5選!失敗しないたった1つの方法とは?/DMM WEBCAMP
③日本にいながらフルリモートで海外企業に入社する
リモートワークが主流となった今は、日本にいながらフルリモートで海外企業に入社ができます。IT業界はフルリモートの就業形態が受け入れられやすい業種のため、フルリモートでも海外進出がしやすい特徴があります。日本の生活環境にいながら海外の企業で働くことができるため、海外での生活を始める前に異なる文化の中での就業体験を経験してみたい方には特におすすめの就業形態です。
参考:日本に居ながら海外の会社にリモートワークで働いていい給料をもらう方法/ジャバ・ザ・ハットリ
まずは日本のグローバル企業で経験を積もう!
海外での就労を目指すのであれば、まずは日本国内にあるグローバル企業での就業がおすすめです。日本国内のIT企業には、多くの外国人エンジニアが働いています。英語が公用語になっている企業もあるため、語学力が磨けるチャンスもあります。日本国内のグローバルな企業で経験を積むことで、海外で就労をスタートする前のスキルや経験、知識が身につきます。
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エンジニアとして海外進出する前にグローバル環境の会社で働こう!
本記事では、日本のエンジニアが海外で働く理由やメリット、リスクをご紹介しました。日本人エンジニアの海外進出にはリスクはありますが、海外で働くと、日本よりもエンジニアの地位が高く、高収入・高待遇で働けるといったメリットもあります。いきなり海外で働くのは難しいという人は、日本のグローバル企業で働きグローバル環境の経験をみましょう。
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