2023/7/7
グローバル企業キャリアでのエンジニア・デザイナーのポートフォリオ
エンジニアやデザイナーなどクリエィティブな職種のキャリアに就くには、ポートフォリオが欠かせません。今回は、グローバル企業でのキャリアを築きたいエンジニア・デザイナーのためのポートフォリオの作り方について解説していきます。ポートフォリオの作成目的や種類、必要な項目を網羅し、転職面接時にチェックされるポイントを押さえて、グローバル企業へのキャリア転職活動を有利に進めましょう。
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キャリア形成に必要なポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、今まで自分が携わった作品やキャリアに説明文を添えて提出する「作品集」のことです。「ポートフォリオ」の本来の意味は「書類入れ」ですが、意味が転じてクライアントに実力や力量、自身のスキルを示すためにまとめた「作品集」を指すようになりました。ポートフォリオは主に転職活動の際に使われ、自分のキャリアを示すために効果的なアイテムです。
ITエンジニアの場合、今まで作成したサイトやアプリケーション、動作できるシステムや関わってきたプロジェクトについてポートフォリオにまとめるのが一般的です。エンジニアとして使える言語や経験をまとめておくと、企業に自分のキャリアをアピールすることができます。
デザイナーの場合は、これまで作成してきたデザインをポートフォリオにまとめておきましょう。IT業界・Web業界の「デザイナー」には、「Webデザイナー」と「グラフィックデザイナー」の職種があります。Webデザイナーはデザインしたサイトのコードやイラスト、グラフィックデザイナーは作成したイラストをまとめると、キャリアをアピールしやすい効果的なポートフォリオにつながります。
参考:エンジニア転職はポートフォリオで差がつく?未経験でも目指せ採用!
キャリア形成に必要なポートフォリオ作成の目的
キャリアのためのポートフォリオ作成の目的は、自分の作品をまとめてスキルや実力、経験をクライアントに簡潔に伝えることです。エンジニアやデザイナーのスキルは、文章や口頭ではうまく伝えることができません。そのため、一目で仕上がりがわかる作品をポートフォリオとしてまとめることが、就職活動において重要となります。ポートフォリオを作ることで、現場以外の人にも自分のスキルを伝えることができるようになるのも目的の一つです。
エンジニアの場合は、コーディングスキルや実際に動けるシステムを作れるスキルを示すことができます。大きなプロジェクトに関わった経験があり成果物がある場合は、ポートフォリオを通じて協調性があることも証明できるでしょう。デザイナーの場合は、デザインスキルやアイディア、発想力を示すことが可能です。Webデザイナーであれば、コーディング後の作品もまとめておくとさらに効果的です。
質の高いポートフォリオを作成することで、採用に対して積極的である姿勢も示すことができます。ポートフォリオ作成には時間や労力がかかるため、努力してポートフォリオを作成すればやる気を伝えられます。グローバル企業に提出するポートフォリオは、英語での解説や海外顧客の作品、外国人と作業したプロジェクトの経験を示すことも大切です。英語を使ったコミュニケーションができる点や、海外顧客を対象とした作品を作れる点が面接官に伝われば、就職活動が有利になります。
ただし、応募する企業が求めるスキルによってポートフォリオの目的は変わります。自分で作成するのに迷った際には、転職エージェントのサポートを利用したり、キャリアアドバイザーに相談したりして、ポートフォリオを作成しましょう。
グローバル企業でキャリアを形成するためのポートフォリオの種類
グローバル企業でキャリアを築く場合、提出するポートフォリオには2つの種類があります。
- グローバル企業キャリアのためのポートフォリオ①|Webポートフォリオ
- グローバル企業キャリアのためのポートフォリオ②|紙ポートフォリオ
それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
グローバル企業キャリアのためのポートフォリオ①|Webポートフォリオ
Webポートフォリオとは、Web上に作成されたポートフォリオのことです。最近ではWeb上でポートフォリオを作成できるサービスが登場しており、無料で使えるものもあるため簡単にWebポートフォリオを作れます。Webポートフォリオのメリットは、コーディングやプログラミングを表現できる点です。Webエンジニア・Webデザイナーの場合は、実際の表現や動きを表現することができ、キャリアのアピールにつながります。Webに関連するエンジニア・デザイナーは、Webポートフォリオを作っておくのがおすすめです。
一方、Webポートフォリオのデメリットは日本語対応のサービスが少ないことです。ただし、グローバル企業の求人に応募する際には、あえて海外のサービスを利用すると、英語の読解力があることが示せる可能性もあります。Webポートフォリオはインターネット環境がないと見せることができないため、スムーズに見せるための準備を行っておきましょう。
参考:ポートフォリオの上手な作り方7つ!どんな方向性で作るか考えよう/Acrovision
グローバル企業キャリアのためのポートフォリオ②|紙ポートフォリオ
紙ポートフォリオは、紙上に出力されたポートフォリオです。作品集をPDFなどで作成しておき、必要な際にプリントアウトして利用できます。面接時に事前にインターネットへのアクセスができるかPCの持ち込みがOKかは確認しづらいため、環境に左右されない紙ポートフォリオは使いやすいことがメリットです。Webエンジニア・デザイナーであっても、もしもの場合に備え紙ポートフォリオも用意しておくと良いでしょう。
紙ポートフォリオのデメリットは、使うたびに紙に出力しなければならないため準備の手間や費用が発生する点です。WebエンジニアやWebデザイナーの場合は、紙上では見せ方に限りがある点も考慮しておきましょう。
参考:ポートフォリオとは?書くべき内容や紙とWebでのメリットとデメリットも解説/depart
グローバル企業キャリアのために必要なポートフォリオ項目
グローバル企業に提出するポートフォリオを作成する場合、以下の4項目は必須です。
- グローバル企業キャリアに必要なポートフォリオ項目①|自己紹介
- グローバル企業キャリアに必要なポートフォリオ項目②|スキル
- グローバル企業キャリアに必要なポートフォリオ項目③|成果物
- グローバル企業キャリアに必要なポートフォリオ項目④|連絡先
それぞれの必要項目について解説します。
グローバル企業キャリアに必要なポートフォリオ項目①|自己紹介
ポートフォリオの最初には、自己紹介を記載しましょう。実は、自己紹介からも人柄やセンスを確認できるため、スキルや成果物だけでなく自己紹介時も評価の対象となります。エンジニアやデザイナーを志望する理由や経歴、特技など、自分のアピールポイントを記載して自己PRを行いましょう。好みのテイストの作品や仕事において参考にしている人・尊敬している人などを記載しておくと、人柄やビジネスマインドも伝わりやすくなります。
エンジニアやデザイナーのポートフォリオは、文章の内容だけでなくデザインも重要視されます。パッと見てわかりやすいレイアウトに整え、統一感を出しエンジニアやデザイナーのセンスを発揮させましょう。
参考:企業に刺さるポートフォリオの自己紹介|職種別例文6選/PORTキャリア
グローバル企業キャリアに必要なポートフォリオ項目②|スキル
ポートフォリオには必ず自分のスキルをまとめて記載しておきましょう。作品からだけでは伝わりづらい内部の仕組みや、使用した技術が一目でわかるようにするのがポイントです。エンジニアの場合は使える言語、デザイナーの場合は使えるツールを記載し、それぞれの使用期間や使用レベルを記載しておくと、企業が求めている人材かを判断することができます。
スキルと一緒に、制作した作品の受賞歴や社内アワードなどの表彰歴を記載しておくと、これまで培ってきたキャリアが伝わりやすくなります。グローバル企業に応募する際は、英語力や日本以外で展開されているサービスの利用経験があれば合わせて記載しておきましょう。
参考:【転職用】Webデザイナーのポートフォリオの作り方/Creators Factory
グローバル企業キャリアに必要なポートフォリオ項目③|成果物
ポートフォリオで最も重要と言える部分が、成果物の掲載です。実際に作成したアプリケーションやデザインを載せ、どんなアプリケーションやサービスを利用したかを記載しましょう。特に、応募する企業が求めるスキルや経験にマッチした作品やプロジェクトの経験は忘れずに記載することが重要です。自分が得意な技術ばかりに偏りすぎず、満遍なくさまざまなスキルをアピールします。
成果物の掲載も、内容だけでなく種類ごとのカテゴリー分けなど作品が見やすくなる工夫をしておくことも大切です。成果物を最大限よく見せることを心がけてください。
参考:エンジニアのポートフォリオ参考例!必要な項目や作成する上でのポイントなどを紹介/Hipro Tech
グローバル企業キャリアに必要なポートフォリオ項目④|連絡先
ポートフォリオの最後には、自分の連絡先を記載します。履歴書にも連絡先は記載しますが、ポートフォリオを見て採用を決め、すぐに連絡先がわかるようにしておけば企業側の手間を省けます。ポートフォリオだけが一人歩きしてさまざまな人の手に渡っても、完結できるよう工夫しましょう。
グローバル企業の採用者が「エンジニア」のポートフォリオを見るポイント
ここからは、エンジニアのポートフォリオに焦点を絞って解説していきます。グローバル企業の採用者がエンジニアのポートフォリオで見ているポイントは、以下の3点です。
- 求めるレベルのスキルがあるか
- 積極性があるか
- 見やすさが意識されているか
エンジニアポートフォリオのチェックポイント①|求めるレベルのスキルがあるか
エンジニアの採用時に最もチェックされるポイントは、企業側が求めているスキルを持ったエンジニアかどうかです。企業が求める専門分野に精通しているとアピールするために、開発に利用した環境を詳しく明記し、面談時に質問が出た場合には答えられるように準備しておきましょう。
参考:エンジニアのポートフォリオの作り方【テンプレ公開】/DAINOTE
エンジニアポートフォリオのチェックポイント②|積極性があるか
ポートフォリオでは、スキルだけでなく人柄やビジネスマインド、人間性もチェックされます。特にグローバル企業では積極性が求められるため、積極性がアピールできるエピソードや自己PRを記載しておくことがおすすめです。エンジニアとしての仕事だけではなく、マーケティングのスキルやマネジメントの経験、プロジェクトのディレクションをした経験などがあればエピソードと一緒に記載しておくと有効です。
参考:グローバル企業で働きたい!働くメリットや必要なスキルとは?/GitTap
エンジニアポートフォリオのチェックポイント③|見やすさが意識されているか
ポートフォリオは、自分のスキルや人間性、やる気が伝わってこそ効果があります。いくらスキルを持ち合わせていても、ポートフォリオ自体が見にくく、仕事の価値が伝わらないと意味がありません。そのため、作品はカテゴリーごとに分類されているか、説明文はわかりやすいか、デザインは凝りすぎていないかなど、見る側の立場に立ってポートフォリオを見返してみましょう。
参考:ポートフォリオのサイズやページ数、フォーマットはどう決める? 気になる10個のポイント/Silicon Studio Agent
グローバル企業の採用者が「デザイナー」のポートフォリオを見るポイント
次は、デザイナーのポートフォリオについて解説していきます。グローバル企業の採用者がデザイナーのポートフォリオで見ているポイントは、以下の3点です。
- コーディングの知識があるか
- デザインの幅は広いか
- 情報が見やすくまとまっているか
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
デザイナーポートフォリオのチェックポイント①|コーディングの知識があるか
Webデザイナーの場合、コーディングの知識があるデザイナーかどうかはポートフォリオで最もチェックされるポイントです。本格的にコードを書ける必要はありませんが、HTML・CSS・JavaScriptなどのコードがどのような働きをするのかを理解していなければ、Webサイト上で実装できないデザインを作ってしまったりコーダーとのコミュニケーションが上手く取れなかったりします。ポートフォリオには、コーディングに対しての知識や触れるツール、得意な言語なども記載しておきましょう。
参考:WEBデザインのコーディングって何?できないといけないの?/株式会社日本デザイン
デザイナーポートフォリオのチェックポイント②|デザインの幅は広いか
企業やクライアントのさまざまなニーズに応じて柔軟に対応できるデザイナーである方が仕事を任せやすいため、作成できるデザインが幅広いデザイナーは企業からの需要が高いです。成果物のデザインが偏っていないか、企業側が求めるスキルや発想力をポートフォリオで主張できているかを提出前に確認しましょう。
参考:こんなポートフォリオはダメ! デザイナーのための就活ポートフォリオのチェック項目5選!/note
デザイナーポートフォリオのチェックポイント③|情報が見やすくまとまっているか
センスが重要なデザイナーのポートフォリオは、情報が見やすくまとまっていることが重要です。成果物をたくさん詰め込んだだけのポートフォリオになっていないか、第三者目線でチェックしましょう。Webで求められるデザインは、美しさや斬新さだけよりもユーザーが使いやすく情報が見つけやすいかどうかが求められます。ポートフォリオ内の情報が整理されており一目でわかりやすければ、サービスを使うユーザーの立場に立ったデザインができることを伝えられます。
参考:デザイナー志望者は必見! 採用されるポートフォリオを作る「た行」の法則/イーアイデム
グローバル企業キャリアのエンジニア・デザイナーにはポートフォリオが必須
本記事では、グローバル企業キャリアで必要になるエンジニア・デザイナーのポートフォリオをご紹介しました。魅力的なポートフォリオを作ることができれば、自分のスキルや人間性、ビジネスマインドを効果的に伝えられるでしょう。情報がまとまっており、見やすく力のこもったポートフォリオを作成し、転職や就職を有利に進めましょう。
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