日本国内で増加する外国人ITエンジニアの国籍

日本で働く外国人ITエンジニアは年々増加しており、インターネットでは以前よりも外国人ITエンジニアの採用情報をより多く閲覧できるようになりました。

ITエンジニアに限らず、日本で働きたいと考える外国人労働者は増えてきていますが、日本の企業がどの国籍のエンジニアを採用する傾向があるのかを知る上では、国別の統計データを確認する必要があります。現在はどの国籍が多いのでしょうか。

この記事では、日本国内で増加している外国人ITエンジニアの国籍について、データを比較しながら解説します。


情報通信業に占める国籍の割合

日本国内の情報通信業ではITエンジニア不足が懸念されており、小中学生を対象としたIT教育が各地で推進されていますが、現状は外国人ITエンジニアの採用を強化する企業が増加しています。日本で働く外国人ITエンジニアの国籍の割合を見ていきましょう。

上位を占めるのは東アジア・東南アジア諸国

単一の国家としては中国・韓国が上位に位置しており、ベトナムとフィリピンの労働者数も1,000人を超えています。下記の統計から、東アジア・東南アジア出身の外国人ITエンジニアが日本で働く場合、門戸は広く開かれていると考えてもいいでしょう。


なぜ外国人ITエンジニアが注目されるのか

外国人ITエンジニアが増加している背景として、日本人のIT人材不足が挙げられます。経済産業省によれば、2030年には最大で80万人近くのIT人材が不足すると試算されています。

小中学校だけでなく、高等教育機関でもプログラミングをはじめとしたIT教育が提唱されていますが、2030年まで教育にかける時間的コストを踏まえると、ITエンジニアの増加に結び付くにはしばらく時間が必要になるでしょう。そのため、現状のIT人材不足を埋めるために外国人ITエンジニアの採用が注目される結果となっています。

情報通信業に携わる国籍の増加率が最も高いのはベトナム

日本のIT業界で「RPA」が大きな話題となった2017年から、新型コロナウイルスの影響を受けた2020年まで、日本の情報通信業で働く外国人労働者の国籍で最も高い増加率を見せたのは、ベトナムでした。情報通信業では、なぜここまでベトナム人の労働者が増えているのでしょうか。

日本に対する信頼

外務省による「」には、ベトナム人ITエンジニアの日本に対する信頼感が窺えます。「あなたの国の友邦として,今日の日本は信頼できると思いますか?」という質問に対し、65%のベトナム人が「信頼できる」と回答しています。

また、「あなたが,日本に対して抱いているイメージはどれですか。」という質問に対しては、78%のベトナム人が「経済力,技術力の高い国」と回答しています。ベトナム人の多くが親日感情を持ち、高い技術を学ぶために来日している理由の一つにもなっているでしょう。

2020年時点で日本のIT業界で働くベトナム人は4,970人でしたが、今後順調に来日者数が増えてくると、中国や韓国のITエンジニア数と遜色ない数字になる可能性があります。

日本の賃金水準

TopDevのレポート(2021年)によれば、実務経験5年以上のマネジメントクラスの月収は$1,368 – $2,185となっており、日本円では高くても約20万円ほどの水準となっています。

日本で生活する場合は生活コストがかかりますが、新卒のITエンジニアでも20万円前後の月収を得られる場合が多く、マネジメントクラスになると管理手当などがついて基本給が上がります。

ベトナム国内でもITの需要が高まっていますが、給与水準や福利厚生の観点から日本のITエンジニア業務も注目されています。

ベトナム人留学生も増加

情報通信業のベトナム人労働者だけでなく、ベトナム出身の留学生も増加しています。によれば、2020年に43,791人のベトナム人留学生が日本で学んでおり、全体の構成比は20.0%です。

日本はITエンジニアとしての就職先だけでなく、海外留学先としてもベトナム人に選ばれています。IT人材不足に悩む日本でベトナム人が活躍できる環境が広がっていけば、日本に信頼を持つ優秀なベトナム人ITエンジニアや留学生がより多く来日するでしょう。

まとめ

ベトナム、アジア諸国をはじめとして、日本で活躍する外国人ITエンジニアの人数は年々増加しています。

良いキャリアを重ねていきたい外国人ITエンジニアにとって大事なのは、就職する企業の情報を集め、入社後のギャップを出来る限り少なくすることです。たとえば「自分のスキルセットをいかして働きたい」と思って日本の企業に入社しても、想定とは異なる部署に配属されたら残念な結果に終わってしまいます。

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情報通信業の分野で外国人を雇用している事業所数は令和2年10月で11,912となっており、過去最多を記録しています。外国人ITエンジニアの求人が増えていますので、ぜひ日本で理想のキャリアを歩んでいただけたらと思います。

  

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