【日本企業で働く外国人ITエンジニアの実情】インタビュー:前編/働き方の違いは?

職場の「実情」は外国人エンジニアを採用したい人事担当者の方や、日本企業に関心のある外国籍エンジニアの皆さんにとって、最も気になることではないでしょうか。そんな要望にお応えすべく、今回は日本企業で活躍するフィリピン人のエンジニア4名にインタビューし、働き方の違いに迫ります!インタビューは前編・後編に分けてお届けします。今回は前編、質問した内容は以下の通りです。

インタビュー前編


現在どんなお仕事をしていますか?

ローレンスさん: 開発チームのマネジメントが主な仕事です。業務全般を管理していますが、ITマネジメントが中心です。アジャイル開発型のプロジェクトをマネジメントしています。ウェブやモバイル開発の高度なスキルセットを持つ厳選されたチームを形成することに力を注いでいます。現在は19人のITスタッフをまとめており、来月には5人の新メンバーを迎える予定です。

マルコさん: フルスタックエンジニアとしてウェブサービスの開発を行っています。プロジェクトのためにAPIを構築したり、時にスクラムマスターとしてメンバーをサポートしています。

オールディンさん: ダイレクトリクルーティングサイトの開発チームに所属しています。バックエンドとフロントエンド両方の仕事をしており、サイトを利用する求職者が最適な仕事を見つけられるような機能を開発しています。加えて、時折、以前から担当している財務管理システムプロジェクトのサポートも行っています。

ダニエルさん: 現在、ジュニアソフトウェア開発者として、ダイレクトリクルーティングサイトの開発チームに所属しています。

日本と関連のある企業で働こうと思ったのは何故ですか?

ローレンスさん: 日本は世界的に見ても仕事に対する倫理観や信頼性が高く、世界水準の「質の高い仕事」に触れることができる国と考えています。そのため、日本企業で働くことでより成長できると思い、長く勤められる企業を探していました。私はこれまで、ヨーロッパ人やオーストラリア人などの国際人と仕事をしてきました。アジア人と一緒に仕事をするのは今回が初めてですが、今では、日本の人たちととても楽しく仕事をしています。

マルコさん: 以前は米国のクライアントと仕事をしていました。ローレンスさん同様、私も成長できる環境を探していました。多くの日本企業は創造性に富んでいますし、技術者の質が高いことで知られています。私には最適な労働環境だと思い日本企業を選びました。

オールディンさん: 私は元々、新卒として日系企業で働いていた経験があります。日本の文化が好きでしたし、ワークライフバランスへの考え方に魅力を感じていました。さらに、日本は革新的で先端技術に優れた国であることも働こうと思った理由です。

ダニエルさん: 異文化の中で働く自信をつけたいと思い日本企業を選びました。日本企業で働き、様々な開発者と情報を共有することで、自分の知識や技術を高められると考えたこともポイントです。

会話を楽しむ同僚

現在の仕事はどうやって見つけましたか?

ローレンスさん: オンラインの広告で見つけました。当時、アジャイルの経験を積めることと、長期的に働ける近場の職場を探していました。そのため現在の会社の条件は私に最適でした。

マルコさん: 私は求人サイトで見つけました。現在携わっている仕事は内部設計の開拓チームの一員になれるチャンスだと思い、応募しました。実際、現在のポジションでは、前職よりも多くのチームやプロジェクトに関わることができ、サービス開発への貢献度を高めることができました。

オールディンさん: 私も求人サイトで見つけました。採用条件を見たとき、仕事内容や職場のロケーションが最適でした。思い切って応募してみたところ幸運にも採用テストに受かることができました。

ダニエルさん: 私もJobStreetという求人サイトで見つけました。私は元々、新卒で日本企業に入社しました。当時は、インターネットで自分のスキルと興味に合う企業を探していました。そこから企業ウェブサイトチェックして、興味を惹かれて応募するに至りました。

ポイントとしては、国内向けの求人媒体ではないということです。外国籍であることや、英語での利用をメインとしたサービスが主となっているようです。


実際に働いてみて、不思議に思った点や感心した点はありますか?

ローレンスさん: 一番は、日本人の仲間を大切にするところ、時間を厳守するところに感心しました。実際に日本のオフィスに足を踏み入れると、とても静かで皆一生懸命仕事をしており、プロ意識を感じたことは今でも顕著に残っています。

マルコさん: 私は時間厳守を徹底しているところに感心しました。さらに日本人の方は皆マナーがとてもよく、私に対しても親切に接してくれます。

オールディンさん: 私の会社の同僚は最新の技術を使うことにとても前向きで、その姿勢に感心しました。最新技術を用いてプロジェクトを改善するだけでなく、今は持っていないスキルセットまで身に着け、試行錯誤する姿勢が素晴らしいと感じました。

ダニエルさん: 日本の仕事文化はチームワークが強く、仕事に対する倫理観がとても優れていると思います。さらに日本企業では先端技術を扱う場面が多くあるため、開発者として成長できる機会が多くあることに魅力を感じています。

日本とフィリピンで似ている働き方や企業文化はありますか?

ローレンスさん: 日本人とフィリピン人は控え目で相手を気遣う姿勢が共通していると感じます。また、日本人は「変化」にとてもオープンですし、西洋化されていないアジア人としての文化を保っているように思います。私が一緒に働いたことのある西洋人はもっと外向的ですが、日本人はフィリピン人に似て控えめのため、意見を述べる際には言い方に気を使います。そして、彼らは仕事が終わると外に出て食べたり飲んだりするのが好きで、私もそれを楽しみにしています。オフィスでは静かでプロフェッショナルですが、仕事の後はとても社交的で交流を楽しみます。一緒にいて楽しいし、気まずい思いをしたこともありません。

マルコさん: 私の経験上、フィリピン人と日本人は時間内にきっちりと物事を終わらせるところが似ていると思います。さらにその仕事の質の高いものにするために直前まで試行錯誤する姿勢が似ています。

オールディンさん: 私は、目標があればそれを達成することにだけに集中するところが、フィリピン人と似ていると感じています。

ダニエルさん: 現在進行中のプロジェクトに対し、成し遂げる意識がとても高いところが似ています。ですが、日本人はフィリピン人よりもより一層その達成意欲が高いと思います。

まとめ

いかがでしたか?日本企業で働く外国人エンジニアの実情を感じていただけましたでしょうか。今回のインタビューを通して、日本では当たり前に根付いている企業文化や社会的イメージをご紹介できたかと思います。パート1は日本企業で働くきっかけと働き方に焦点をあてた回答を紹介します。

パート2では・一緒に働く日本人の印象・日本企業で働いて良かったと感じる点・成長できた点、・働き方や生活習慣の変化について・今後の目標や達成したいこと

についてインタビューしていきます。日本企業に就職したい方に向けた実用的なアドバイスも載せていますので、ぜひお楽しみに!

インタビューPart2はこちら

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