2023/8/19
日本企業でのエンジニア職がハイリスクな理由はキャリアステップにあり!
日本において、エンジニア職になるのはハイリスクと言われているのをご存じでしょうか。仕事が辛い割に給料が良くない、仕事がリスペクトされていないなどの理由から、日本でエンジニア職はリスクが高いと思われる傾向があります。反対に、海外ではエンジニア職が重要視されており待遇も良く人気の高い職業と言われています。
このように日本と海外でエンジニア職の扱いが大きく違うのは、なぜなのでしょうか。その理由のひとつに、日本のエンジニアはキャリアステップを構築しにくいリスクがあるという点が挙げられます。
この記事では、日本企業でエンジニア職がキャリアステップを構築しにくいリスクがある理由や、グローバル企業ならキャリアステップを進めやすい理由について解説します。日本企業のリスクの高さから逃れてグローバル企業でキャリアステップを積みたい人は、グローバル環境に特化した求人サイト『GitTap』をご利用ください。
日本企業でのエンジニアの仕事がハイリスクと言われる理由
日本企業でのエンジニアの仕事がハイリスクと言われる主な理由には、以下の3つが挙げられます。
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由①|労働環境が良くない
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由②|エンジニアの地位・待遇が良くない
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由③|結果に対する正当な評価を得られにくい
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由④|非効率なプロセスが改善されにくい
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由⑤|キャリアステップを構築しにくい
すべての企業が当てはまるわけではありませんが、多くの日本企業でこのようなハイリスクの理由になる環境が見られます。それぞれの内容を見ていきましょう。
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由①|労働環境が良くない
海外と比べると、日本企業は残業や意味のない会議など無駄が多く、コミュニケーションが直接的でないため人間関係が煩わしいという労働環境になりがちです。ほかの国では残業などの無駄が少ないため、日本で働くと仕事における拘束時間が長くなるのがハイリスクの大きな要因です。
参考:日本の労働環境が改善されないのはなぜ?海外と比較してどの程度悪いの?データで見る日本の労働環境/ジョブトラ20s
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由②|エンジニアの地位・待遇が良くない
日本のエンジニアは、営業職や企画職よりも立場が低くなりやすい傾向があります。しかし、アメリカやIT化が進んでいる世界の国では、エンジニアや技術職へのリスペクトが強いです。同じ仕事をしているのにも関わらず、あまり地位や待遇が高くない日本企業のエンジニアは、世界と比べるとハイリスクになりやすいです。
参考:日本のITエンジニアの地位はなぜ低いのか/NewsPicks
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由③|結果に対する正当な評価を得られにくい
日本には年功序列の文化が強く根付いており、いくら成績が良くても入社年数の浅さや年齢の若さが理由で地位や待遇に反映されないことが多いです。しかし、海外のほとんどの企業は成果主義のため、年齢や経験関係なく実力やスキルで評価されます。若く才能のあるエンジニアにとって、実力が評価されにくい日本企業で働くのは大きなリスクにつながります。
参考:年功序列とは?1分でサクッとわかる、制度の仕組みとメリット・デメリット/d's JOURNAL
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由④|非効率なプロセスが改善されにくい
日本企業の多くは、非効率であることも日本でエンジニア職をするのがハイリスクになる理由の一つです。日本は残業が当たり前とされる文化であり、長時間働くと評価されるという文化も残っています。そのため、効率よく働くことにあまりメリットが感じられないのです。さらに日本企業は裁量権が役職者しかないことが多く、上司の判断がないと業務を進めることができないのも非効率になる原因となります。海外で働くとこのような非効率なプロセスが少ないため、日本で働くエンジニアはリスクが高いと言われるのです。
参考:日本の労働生産性が低い理由とは|現状と改善方法を紹介/スマカン
日本でのエンジニア職がハイリスクな理由⑤|キャリアステップを構築しにくい
日本企業でのエンジニア職がハイリスクであると言われる大きな原因が、キャリアステップを構築しにくいことです。日本のIT企業は組織力が弱く大企業からの下請けになっている場合が多いため、社員が働きやすい環境を作れないケースが多いです。そのため場当たり的なスキルアップしかできない、そもそも業務が忙しすぎてスキルアップする時間がないなどの問題が挙げられます。
参考:日本で働くITエンジニアが抱える「リスク」/FOSTER Freelance
日本企業でエンジニアがキャリアステップを構築しにくい理由
日本で働くエンジニアのハイリスクの大きな原因とされるキャリアステップの構築のしにくさには、以下の理由が挙げられます。
- 社内でのエンジニアの地位が低い
- エンジニアの能力を正当評価できる人が少ない
- 専門外の業務を任せられる
- コストカットを最優先する
- 長期雇用が前提になっている
日本でキャリアステップを構築しにくい理由①|社内でのエンジニアの地位が低い
そもそも日本企業では、社内でのエンジニアの地位が低いという問題があります。エンジニアは商品となるシステムを構築する重要な職種にもわらず、短い開発期間で作業量が多い割に給与が低い職場が多いです。
その原因として、IT業界は下請けの下請けなど多重構造になっている点が挙げられます。大企業が扱う大規模システムの開発を下請け企業が受注し、さらに個人のエンジニアが下請けになるという多重構造は珍しくありません。その結果、実際にシステム開発を行うエンジニアの報酬の取り分は少なく、納期も厳しいため良い仕事ができる環境ではないのです。
さらにこのようなエンジニアが作業に追われている状況では、スキルを磨く時間を取ることができずキャリアステップから遠ざかってしまいます。企業自体も下請けにいくほど報酬が少ないので、会社として社員たちの育成に予算を回すこともできません。
参考:なぜ日本のエンジニアは地位が低いのか?その傾向と対策/paiza 開発日誌
日本でキャリアステップを構築しにくい理由②|スキルを正当評価できる人が少ない
日本のIT企業には、エンジニアの能力を正当に評価できる人が少ないというリスクの問題もあります。そのため、収入や地位に評価を反映させてエンジニアの士気を高めることができません。
日本のIT企業では作業量だけが多く利益が少ない状況なので、作業者はもちろん上司も余裕がない会社が多いです。部下を正当に評価する余裕がなく、評価できたとしても収入アップや待遇アップをできる余裕がないケースもあります。
さらにスキルを磨けない状態から、エンジニアの能力を正当に評価できる能力を持った上司も少ない状況です。その結果、能力を磨く機会につながらないという悪循環が続くのです。
参考:腐ってきたな、自分――評価されないジレンマに苦しんだエンジニアの今/ITspecial
日本でキャリアステップを構築しにくい理由③|専門外の業務を任せられる
エンジニアの能力は専門的で高度なはずですが、専門外の業務を任せられ作業量が多くなりすぎることもあります。その理由の一つに、エンジニアが専門職であるという意識が希薄すぎて能力を持つ技術者が尊重されない風潮が考えられます。
たとえば、プログラミング能力を活かして開発業務に専念すれば品質の高いシステムを開発できるのに、日々の雑務が重くのしかかってしまい開発に集中できないケースがあります。作業量やリソースに余裕があれば社員それぞれの能力を活かしてプロジェクトを効率良く進めることができ、難易度の高いプログラムは経験豊富な熟練社員に任せて、単純なコーディングやテスト作業を若手に担当させられるでしょう。
しかし、人手が不足して納期が迫っている状況が続く下請け企業では、そのような対策を行う余裕がありません。結局、仕事ができる社員に負担が重くのしかかってしまい、キャリアステップを構築しにくいのです。
日本でキャリアステップを構築しにくい理由④|コストカットを最優先する
日本企業ではコストカットを最優先する風潮が根強いため、社員の育成や業務外で勉強をする余裕が生まれないリスクの問題もあります。確かにコストカットは重要ですが、社員のモチベーションを高めるために給料をアップする、社員の育成にコストをつぎ込むということも必要です。
しかし、コストカットが最優先になっていると、社員の給料や育成のためのコストも削減されてしまいます。その結果、エンジニアのスキルアップの場は失われ、収入が上がらないことで社員の退職が相次ぎます。社員が定着しないと会社全体のスキルアップも難しくなり、良い仕事ができなくなって売り上げが落ちるという悪循環に陥るのです。
参考:やりすぎはNG!絶対にやってはいけないコストカット施策まとめ/ほけんROOM 法人保険
日本でキャリアステップを構築しにくい理由⑤|長期雇用が前提になっている
日本企業は昔から長期雇用が前提になっており、エンジニアであっても一度就職したらこのまま働き続けるという職場が少なくありません。長期雇用は社員にとって安定的な雇用になりますので悪い面ばかりとは言えませんが、エンジニアの能力開発が進まないという問題が生まれます。
たとえばこのまま会社にいられるのであれば、無理して新しい技術やスキルを学ぶ必要がないという風潮になりがちです。その結果、社員のスキルは伸びません。さらに、同じ担当者が仕事を担当し続けることで仕事の属人化が進み、若手社員が育たず社内のスキルが停滞してしまうリスクもあります。
参考:終身雇用制度の現状(メリット・デメリット)から見る人事制度と、これからの在り方について/C.D LABO
グローバル企業ならキャリアステップにかかわるリスクを回避できる
日本企業で働くエンジニア職はキャリアステップを構築しにくいという問題がありますが、その問題を回避するためにはグローバル企業への転職がおすすめです。ここからは、グローバル企業への転職がおすすめの4つの理由について解説していきます。
キャリアステップにグローバル企業が良い理由①|エンジニアへのリスペクトがある
海外の文化と同じように、グローバル企業はエンジニアへの理解やリスペクトが高いです。その根底には、エンジニアが競争力をつけるためにスキルアップを惜しまないという風潮があります。エンジニアはほかにはない技術や知識を持っているため、会社から大事に扱われているのです。
ITシステムを実現するためには開発者だけでなく営業担当やオペレーターなども必要ですが、もっとも重要なのは技術を持つエンジニアです。エンジニアがいなければシステムを作り出すことも運用することもできないため、企業はエンジニアをリスペクトする風潮があります。
参考:アメリカじゃエンジニアがモテまくり!?日米のエンジニア観がこんなにも違っている理由|ギーク アメリカ vol.3/パーソルクロステクノロジー
キャリアステップにグローバル企業が良い理由②|働きやすい環境が整っている
グローバルIT企業はエンジニアをとても重要な存在だと認識しているので、エンジニアが働きやすい環境を整えている特徴があります。エンジニアのモチベーションを高めれば開発の生産性が上がり、作業のミスや漏れが減るのでシステムの品質が向上するからです。その結果、高品質なシステムを効率良く開発でき、会社の利益が上がります。エンジニアのモチベーションを高めることがそのまま会社の利益につながるため、有給休暇の取得促進や成果による収入アップなどエンジニアが働きやすいようにするのです。
参考:日本と海外の違いとは?エンジニアの働き方や仕事観、職場環境の比較まとめ[グローバルエンジニア2]/フェローシップ
キャリアステップにグローバル企業が良い理由③|技術への投資を惜しまない
IT企業にとってもっとも重要なのは技術であり、グローバル企業はエンジニアの技術向上への投資を惜しみません。そのため、高度なスキルや技術、実績を持つエンジニアを高い給料で採用するグローバル企業は多いです。
日本企業ではどのような会社でどれだけ働いたかということが重視されがちで、大企業で長年働いた人の市場価値が高く評価される傾向にあります。一方グローバル企業では、どのような成果を出せるかという点が重視されます。アウトプットとしてどのレベルのプログラムを書けるのか、どの程度の品質を保てるのかが大事ですので、高い技術を持つエンジニアへの投資は惜しまないのです。
参考:成果主義とは?年功序列との対比や日本企業の導入事例/日経ビジネス
キャリアステップにグローバル企業が良い理由④|転職しながらステップアップできる
グローバル企業では、スキルアップしてより良い職場に転職することが一般的です。グローバル企業に転職してスキルアップしたら、さらに良い環境に転職することも可能です。転職しながらステップアップしていくことで、キャリアステップを構築していけるでしょう。
参考:海外の転職事情を解説!なぜ日本よりも転職が多い?/レバレジーズキャリアメキシコ
キャリアステップを構築したいエンジニアはグローバル企業で働こう
この記事では、エンジニアにとって日本企業で働くリスクや日本企業でエンジニア職がキャリアステップを構築しにくい理由、グローバル企業でキャリアステップを進めやすい理由について解説しました。日本ではエンジニアの地位が低くスキルを磨ける環境が整っていないなど、エンジニアがキャリアステップを構築しにくい要因が多いことがわかります。
それに比べて、海外ではエンジニアへのリスペクトがあり働きやすく、キャリアを進めていきやすい環境が整っています。そのため、エンジニア職でスキルや経験が豊富な人は、日本企業ではなくグローバル企業や海外企業の方が活躍できる可能性が高いのです。
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