日本特有の面接マナーや立ち居振る舞いを知っておこう!


日本の会社文化は良くも悪くも、他国と比べて独特であると言われます。そのため外国人求職者の皆さんにとって、転職活動を行う上で、日本流の面接のあり方がどのようなものかは大きな関心事でしょう。書類選考を通過したなら、面接でのマナーを心得た上で、自分の持っているスキルや経験を遺憾なくアピールしたいところです。

日本人でも完璧にできている人は少なく、また様々な考え方があり難しいテーマではありますが、とりあえずこれだけは押さえておきたい!という面接マナーについて解説します。

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面接を受ける前に行うべき準備

日本の面接では一般に服装にも気をつける必要があります。IT系企業は日本でも服装がカジュアルでラフな傾向にありますが、実際のところは会社によって幅があり、また社内勤務か派遣先駐在かによっても変わってきます。

事前に指定がなければ、スーツ着用が無難です。靴は革靴で、黒や茶色といったダーク系の色が好ましいでしょう。また、強い香水や濃い化粧は人によって受けとめる印象が変わるので、注意が必要です。

日本は時間を守ることについて非常に厳しいので、事前に現地までの道のりや、万一遅れそうになった時のための緊急連絡先なども確認しておきましょう。

1.面接会場に到着するまで

必ず覚えておきたいのは「時間を厳守する」ということ。面接会場には遅くとも5分前には必ず到着していましょう。さらに、最後に身だしなみをチェックする時間もあるとベターです。ただし、逆に、企業の準備が整ってない場合もあるので、早すぎる到着は迷惑になることもあります。約束の時間まで大幅に時間が空いてしまった場合は、会場の周辺で時間を潰してからタイミングを見て会場に入りましょう。

何らかの理由でやむを得ず遅刻しそうな場合は、応募時の連絡先を控えておいて、必ず電話で連絡しましょう。電車のような公共交通機関で遅延が発生した場合には遅延証明書が発行されますから、ネットまたは駅で入手します。

面接会場に到着したら、受付の前に帽子やコートは脱いで、手に持っておくことがマナーです。

受付では「約束の時間」「来社理由」「自分の名前」「担当者の名前」を伝えましょう。受付に人がいない場合や電話(内線)がない企業の場合は、近くにいる社員の方に声をかけて、面接に来た旨を担当者に伝えてもらいましょう。受付の時点から態度や振る舞いをチェックされていることもあるので、訪問した時点ですでに応募先企業から見られていることを意識しましょう。

全ての会社ではありませんが、面接を行う前に控えのスペースに通されることもあります。そんな時は呼ばれるまでそこで静かに待ちます。待ち時間の間に、面接でどんな質問をされてどう答えるかといったイメージトレーニングをしておくのがおすすめです。

2.面接室への入室

面接室へ案内されたら、深呼吸をするなどして自らを落ち着かせ、心に余裕を持ちましょう。面接室には焦らずにゆっくりと入室します。落ち着きがないとマイナスのイメージを持たれてしまいます。

面接室の中から名前を呼ばれたら、軽くドアを3回ノックします(外資系の場合は4回)。中から「どうぞ」「おはいりください」などの声が聞こえてから、ドアを開け、「失礼します」と言って入室します。面接室から応答がない場合は、再度ノックをします。それでも応答がない時には、こちらから「失礼いたします」と一言断ってからドアを開けてみましょう。後から担当者が入室してくる場合には案内係から指示があるので、それに従いましょう。

面接室に入ったら、そのまま席に進まず、体をドアの方向に向けて内側のドアノブを静かに閉めます。ドアの方を向かないで、そのまま後ろ手でドアを閉めることは、マナー違反です。

入室したら椅子の横に立ち、正面を向いて名前を名乗りましょう。「本日はお時間を頂きありがとうございます。よろしくお願いいたします。」と挨拶をして、一礼します。挨拶を終え、椅子に座るように勧められてから椅子に座ります。また、座り方もポイントです。背筋を真っ直ぐにして、座りましょう。足を組んだり、足を大きく開いて座ることは避けましょう。

案内係から着席して担当者を待つよう指示を受けた場合はそれに従いましょう。担当者が入室した後で、立ち上がって同じように挨拶をしましょう。

3.面接が始まったら


名刺を渡された際は、「頂戴いたします」と言って胸の位置で必ず両手を使って受け取ります。軽く内容を見た後に、受け取った名刺をテーブルの左側に真っ直ぐに置きます。また、応募書類を持参している場合は、それらを準備しておきましょう。面接中にメモを取りたい場合は、あらかじめ、手帳や筆記用具をカバンの取り出しやすい位置に収納しておきます。

面接中は姿勢にも気をつけます。椅子には深めに腰掛け、背もたれにはよりかからず、顎を引いて背筋を伸ばし、両手を軽くひざの上に乗せておきましょう。正面を向いて、担当者の目を見てはっきりした口調で受け答えすることを意識します。肩の力を抜き、無表情にならないように優しくにこやかな表情を保ちましょう。また緊張し過ぎて、うつむきがちになったり、視線をそらして話さないように気をつけます。

相手の話をさえぎったり、急に話題を変えたりすることは、コミュニケーションが取りづらいと判断される原因になります。相手の話を最後まで聞き、簡潔に答えるようにしましょう。分からないことや聞き取れなかった内容があった場合は、質問をしても失礼に当たりません。相手のお話が終わってから質問したいことをきいてみましょう。

4.退室するときには

面接終了の旨が伝えられたら、「本日はお時間をいただき、ありがとうございました。」と、まず椅子に座ったままお礼の言葉を伝え、お辞儀をします。その後で慌てずに筆記用具や書類などをカバンにしまい、帰り支度を終えてから立ち上がりましょう。

椅子の横に立ち、一礼します。ドアの手前まで移動して、面接担当者の方に体を向け、最後に「失礼します」と一礼してから、ドアに体を向けて開けます。ドアは最後まで静かに閉めるように配慮しましょう。

面接会場から退出した後も、スマートフォンを操作したり、ジャケットを脱いだりせず、しばらくは慎重に行動しましょう。企業によっては面接室の出口やエレベーターまで面接担当者や案内係の方が見送りにくる場合もあります。その際は、出口またはエレベーターで「失礼いたします」と一礼して立ち去りましょう。

まとめ

今回は日本独特の面接マナーについてお伝えしました。面接では日本的なマナーや振る舞い方も評価されますが、最も大切なことは「この人と一緒に仕事をしてみたいな」と思われることです。外国人求職者の方はマナーや日本語能力を意識するあまりに、口数が少なくなってしまったり、自信なさそうに話したり、体の動きまで萎縮してしまいがちです。少々日本語でのコミュニケーションに自信がなくても、堂々とはっきり話すようにしましょう。

事前の準備を行った上で、応募した企業に利益をもたらせる人材であることを丁寧な言葉でわかりやすく説明することが肝心です。

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